2017年11月2日木曜日

最近読んだ本

最近読んだ本

フツーのプロレスラーだった僕がKOで大学非常勤講師になるまで


ケンドー・カシン著。言いたい放題のカシン節が全編に溢れる、とても面白い本です。
「第三世代」というなかなか語られることの無い世代でもあるので話題も軒並み新鮮。
とにかく、N田とN西に対しては好き勝手かつ、言わなくていい余計なことしか言ってないのが最高ですし、総合挑戦関連の「総格ナメ過ぎだろ」としか言いようの無いムチャクチャな状況など、初めて知る話も多く入っていて、改めて当時なぜ「永田や石沢ならミルコ相手でも行ける」という空気があったのかが不思議です
そして、SKさんの色々な黒い話は過去の行状を考えるとどうも本当っぽいのね…。

かつて別冊宝島で紹介されて大きな印象を残した「安田忠夫の養豚場就職」の顛末については「さもありなん…」と悲しくなりました。
しかし、全編毒舌を吐きながらも、「マッサンでの夫婦紹介」に触れられると絶句してしまうあたりは大変にかわいらしい(笑)
ちなみに当方の好きな技は「タランチュラ式首四の字」です。



本格力 本棚探偵のミステリ・ブックガイド

喜国雅彦・国樹由香 著。2017年度本格ミステリ大賞 【評論・研究部門】受賞。
いくつかパートが分かれていますが、メインの「本当に面白い古典本格ミステリ(海外)」を、全27試合各回ごとに数冊を読んで勝者(?)を決める「H-1グランプリ」がとても面白い。
こういうの読むと古典ミステリ熱がよみがえって読みたくなりますね。
「有名だけど、読んでみると実はあまり面白くない」作品についてもしっかりそう言ってて信用が置けます。クリスティとか…(ボソッ)
しかし、背表紙を見て「真説・長州力」を思い出してしまった…。なんか似てるよね?


誰も語らなかったジブリを語ろう

押井守 著。
映画はつまらないけど批評は面白い、押井さんによるジブリ全作品(ナウシカ含む)評。
「ジブリ総論」てのが案外出てないように思いますが、これ一冊あれば十分な感じです。
アニメーションとしての作品解説や作り手の無意識、宮崎、鈴木、高畑3人とその他の監督たちについてふんだんに語りますが、とにかく全編、他で使いたくなる痛快なパンチラインの嵐です。「宮崎駿=デヴィッド・リンチ」説には本当に痺れました(笑)
読むべし。