2017年3月23日木曜日

フハッと見よう「追悼水木しげる ゲゲゲの人生展」


松屋銀座で開催されていた「追悼水木しげる ゲゲゲの人生展」、終了直前に何とか行くことができました。
http://mizuki-ten.jp/
さすが水木しげるだけありまして、マンガの原稿や一枚絵を飾る、よくあるマンガ家の展示とは一味変わっていて、へその緒から子供時代に書いた習作、成績表から、出征前の手記、戦地へ持っていったゲーテとの対話など飾られていて、物持ちのよさに驚きます。

その後は「貸本時代」「少年マガジン」や「世界紀行」などお馴染みの物が並んでいきますが、水木先生のブレイクに関する記述が「テレビくん」から「ゲゲゲの鬼太郎」にいきなり飛んでしまい、鬼太郎以前の、東映初のテレビ映画である悪魔くんにはほとんど触れられておらず、紹介文に違和感を感じる仕上がりとなっております。
書く人が知らないはずはないでしょうから、なんというか…歴史改竄の現場に立ち会ってる感じ。

漫画の紹介に関しても、ガロに掲載された「カモイ伝」は、
「カモイとは縄文語で『コワイ』という意味だとか」などと、誰でも思い浮かぶことにあえて触れずにすっとぼけ、また「一番病」においては「一番にならねばと刻苦精励する愚かな人間たちを笑い飛ばす快作」などと白々しい説明が並んでいました。
こういうのはモヤモヤします…。
 異常なほど充実した物販コーナーでは、珍しく悪魔くんや三平のグッズも多く並んでおりますが、中でも素晴らしいのは水木キャラが一斉登場する勢いの「湯呑み」。
行った友人が次々に購入していました、まあこれは買うよね。

次回の開催は4月5日~19日、大阪の大丸ミュージアム梅田ですって。関西在住の方はぜひ。