確勝を期したパンデイアがデビュー戦でやらかし、出走を控えたアロヒラニとピグマリオンはいまいちトーンが上がらず、ジュモートリステはトレセン入り後わずか1週間で風のように天栄まで逆戻り…と、なんだか翻弄されっぱなしな昨今。インペリアルマーチの次走は中山のカペラS(G3)を目指すことになりました。
中央の重賞に出るなら、南関東で何らかの実績を作ってからにしたかったと思いますが、出られれば2010年以来の重賞出走。ちょっと気分が上がりますね。
それでは今週の近況。
●インペリアルマーチ
11/20 船橋・出川厩舎
この中間は船橋競馬場ダートコースで軽めのキャンター調整を行っています。
「先週は思ったような結果とならず誠に申し訳ありませんでした。この中間は脚元を含めてしっかり体調面のチェックを行っていますが、問題はありません。前回のレース内容や結果も踏まえて今後をどうしようか相談をしていますが、どうも浦和の小回りコースがプラスに働くとは思えません。ゴールドカップは４回もコーナーを回りますし、枠による有利・不利もあります。叩き３走目でより動けるのは間違いないでしょうが、以前からスタートの出もいい馬ではなかったようですし、このまま浦和を狙うのではなく方向転換をさせていただきたいと考えています。同じ週の中山でカペラＳが組まれているので、２つコーナーということを考えるとそちらをメインに据えさせていただきます。中山も若干外枠が有利ということはありますが、浦和に比べればコーナーは緩やかになるので走りやすいはずです。おそらく問題なく選出されるでしょうし、何より中央時代にこうしたレースへ叩き３走目で出られるというのはなかなか簡単なことではなかったと思います。戦う相手は強化されますが、より適性を感じるこちらのレースへ向かわせていただきます。中山へ行く場合は現在、南関東リーディングトップの森泰斗を押さえていますので、地元のコンビで中央へ乗り込みたいと思います」（出川師）
「今回、インペリアルマーチの騎乗依頼を頂きましてありがとうございます。個人的にもこちらに転入してきた当初から注目していた馬ですし、共に中央競馬へ挑戦できるのは嬉しいかぎりです。移籍後はまだベストパフォーマンスを出せていないと思いますし、しっかりと結果を出せればと考えています。厩舎とも相談して近いうちに感触を確かめさせてもらう予定です」（森騎手）
１２月１４日の中山競馬（カペラＳ・ダ１２００ｍ）に森騎手で出走を予定しています。
●アロヒラニ
11/19 久保田厩舎
１９日は美浦南Ｐコースで追い切りました（６３秒２－４９秒０－３６秒２－１２秒４）。
「今朝も先週と同様にポリトラックコースで追い切っていますが、右手前の時は右へ、左手前の時は左へとモタれがありましたね。それでも本数を重ねて対応できるようになっているのか先週よりは緩和していたようですし、ハミの取り方をスムーズにするために舌を縛っていたのも良かったのか楽になっている面はありそうですね。競馬は来週を予定していますが、もちろんできるだけフィットした状態で送り出せるようにこの後もしっかりと調整していきたいですね」（久保田師）
３０日の東京競馬（プロミネントジョッキーズＴ・芝２０００ｍ）に出走を予定しています。
●ピグマリオン
11/19 加藤征厩舎
１９日は美浦北Ｃコースで追い切りました（７０秒４－５４秒３－３９秒１－１２秒０）。
「今朝は北馬場のダートコースで追い切っていますが、７０－４０くらいで進めて最後だけサッと伸ばすようなイメージの内容です。動きはこの馬なりではあるものの悪くなかったですし、先週末はウッドで軽めに動かしてその時の感触もまずまずでしたから、競馬に向けて順調に前進できていると思いますね。この調子なら来週の競馬にも対応できるでしょうし、しっかりと仕上げていきたいですね」（加藤征師）
２９日の東京競馬（３歳上１０００万下・ダ１４００ｍ）に出走を予定しています。
●アンブリッジローズ
11/19 ＮＦ天栄
周回コースで軽めのキャンター調整を行い、日によっては坂路でハロン１４～１５秒のキャンター調整も取り入れています。
「一時は背腰などに使ったなりの疲れは見られましたが、それでも以前と比べると反動が少なかったことはありますし、その後の回復スピードからもここのところの好調具合、そして前走で結果につながったのもうなずけますね。坂路での運動を開始してからも状態は安定していますし、このままスムーズに調整をしていけるようなら年内の競馬を狙っての帰厩も考えていけそうですよ」（天栄担当者）
●トゥザワールド
11/18 ＮＦしがらき
周回コースと坂路でハロン１７秒程度のキャンター調整を行っています。
「この中間も継続して周回コースと坂路に入れて普通キャンターで乗り込んでいます。徐々に負荷をかけていますが馬は十分落ち着いていますし、賢い馬ですから上手にリラックスできていますよ。段階的にペースも上げていきたいですから、しっかり状態を見て進めていきたいと思います」（ＮＦしがらき担当者）
●パンデイア
11/19 加藤征厩舎
１９日は軽めの調整を行いました。
「先週の競馬では終いにかけていい脚を使っているだけに、やはりテンから上手く流れに乗れなかったのは痛かったです。ゲート練習や試験の時の感触からも特段ビューと速いタイプではないなとは思っていましたが、それが今回は実戦で気を遣ってしまったのか、ゲートの中でバックステップを踏んでいたくらいですからね。そのあたりは経験も必要でしょうが、心身共に幼いことから来ている面もあるでしょうし、改善しつつも追い込みすぎないようにしていきたいですね。競馬の後は厩舎で様子を見て来ましたが、左前脚をちょっと捻ってしまったように見せているんです。それでも腫れとか熱感がひどいと言うことはなく、普通に運動は行えていますし、もう少しは軽めに動かしながら経過を観察していきたいと思います。それで問題ないなと感じればこのまま次の競馬も考えていきたいですし、少し時間がほしいなと思えれば無理をせずに立て直しの時間を設けたいと思います」（加藤征師）
●ジュモートリステ
11/15 ＮＦ天栄
「様子を見ていましたが、やはり背中の張りなどがありますし、疲れは感じました。いい形でここまで来れていましたし、ここで無理をしてガクッと来させるのは得策でないですし、疲れを取ったフレッシュな状態で競馬へ向かっていったほうがより理想的だと思いますから、一度お休みを挟むことにしました」（田中剛）１５日にＮＦ天栄へ放牧に出ました。
11/19 ＮＦ天栄
軽めの調整を行っています。
「先週末に無理をせずいったん放牧に出てきました。馬の格好を見るとまだ緩さもありますし、まだまだこれからという馬に映りました。今週から軽めに動かしていて最初はミニトラックでハッキングです。ハミを取れればいい走りをするのですが、取れない時は硬い走りをするんです。まだ芯がしっかりし切れていない印象もあるし、体もパンとし切れていないようなので、ゆっくり大事に育てていければと思っていますよ」（天栄担当者）
●ベルディーヴァ
11/20 ＮＦ早来
ウォーキングマシン調整を行っています。
「先週までは曳き運動で体を動かしていましたが、数週間こなして問題なさそうでしたので、この中間よりウォーキングマシンを使っての運動に移行していますよ。時間は必要になりますが、少しずつでも前進できていることは微笑ましい限りだと思いますし、この流れを維持していきたいですね。馬体重は４７６キロです」（早来担当者）
