2012年12月3日月曜日

オタク大賞R15 「ぼくたちの好きな『あかほりさとる』」

ちょっと前になってしまいますが、11月18日に阿佐ヶ谷ロフトAで行われた
オタク大賞R15 前田久presents ぼくたちの好きな『あかほりさとる』
~90-00年代メディアミックス騒動記~
に行ってきましたよ。

こういう本も出たから、コラボな感じですね。
出演者は、前田久(司会)、川崎ヒロユキ、飯田一史、高遠るい(敬称略)
今回は飯田一史さんが登場。たびたび出てる藤田直哉さんといい、限界研の方々が混ざってきておりますね。

私のような30代オタクにとって「あかほりさとる」という名前は、聞くたびに苦い顔になったり鼻で笑ったり…と反応は様々ですが、愛憎ともにあって避けて通れないものです(笑)
というわけで自分なりのまとめを。


第一部はこれまでのあかほり作品を、時期に分けて解説。
第一期(1989~93)
・天空戦記シュラト
・キャッ党忍伝てやんでえ
・NG騎士ラムネ&40
・宇宙の騎士テッカマンブレード

ざっと作品を並べての特徴として、「時代の空気を敏感に取り入れる」という、素敵な奥歯の挟まり方をしたワードが会場の笑いを誘います。
ま、トークが進むと「パクリ+女っ気」(高遠)という実に簡素かつ明確な説明になりましたけども。
「0から1を作る人ではなく、1ができたらササッと掠め取って10に仕立て上げる」(飯田)
「脚本と言うよりは企画の人」(川崎)と言うまとめ方がやっぱりうなづけました。

当時のエピソードとしては川崎さんの「『てやんでえ』の打ち合わせに師匠の小山高生とあかほりと3人で行ったけど、僕も小山さんもすでに『ワタル』をやってたからあかほりだけ置いてきた」と言う話が笑えます。


第二期(1993~)
・MAZE爆熱時空
・爆れつハンター
・SMガールズ セイバーマリオネット
・爆炎CAMPUSガードレス

二期では、作品の話よりもラジオやラノベの話がメインに。
飯田さんの「セイバーマリオネットJはなぜ神作品か?」と題した解説コーナーが素晴らしい出来でした。さすが限界研!!(笑)

目的→小樽に○○しろ!、○○に行け!、○○しなきゃ。
 ↓
達成→移動して到着しかけると… or 敵を倒しかけると…
 ↓
イベント→突然誰かが!、事故が!、お色気が! 
で、次の巻に。毎回がこのコンボ。

・話がどこに向かっているのか解りやすい。
・章の終わりが必ず引きなので、ページをめくらせる力が強い、プロの仕事。
 
これは今のラノベにも非常に近い。とのこと。
「バカだけど白痴じゃない!!」という高遠さんの発言は、みな肝に銘じてほしいところです(笑)


第三期(1999~現在)
・MOUSE
・らいむいろ戦奇譚
・かしまし
・神to戦国生徒会

実はこの時期もバリバリ書いてた→消えてない(笑)
さまざまな新機軸に挑戦→迷走(笑)
「この中で印象に残っている作品ってあります?」→「…(一同沈黙、会場失笑)」


第二部からは、予告されてたシークレットな超大物ゲスト…というかあかほりさとる本人が登場してのトーク。

あかほりトークは数年前にロフトプラスワンでも聞いた事がありますが、実際に聞くとラジオより数段破壊力があって面白いですね。これはアンチでも認めなくてはなりません(笑)


当時の「ぶらざあのっぽ」では、東映やサンライズ→一線級脚本家陣 葦プロやタツノコ→あかほり(笑)
という序列だった模様。いろいろとひどい話だ(笑)
「昔はパ・リーグと言ってたけどね」(会場爆笑)

しばらく名前を隠して活動していたことについては、
「あかほりと言う色がつきすぎちゃって、『かしまし』をやった時も『絶対あかほりやってない!』と言われた(←他の人が書いてたらもっと面白いよねw 川崎・談)ギャグにしてる人はいいけど、本気で言ってくる人が結構いたので『こりゃしばらく名前だせね~なぁ』とマジメに思った」
とのこと。メガヒットした役者がイメージを固定されちゃうと言うやつですね。

それ以外にも、とにかく大笑いしながら自虐ネタをボンボンと繰り返していて、自分をネタに出来る人って強いな~。と思ったり。

最後には恒例のオタクニュース回顧。
前田久
・アニメ演出家北村真咲さん誤認逮捕
・電撃20年祭
・ヒーローズ・カムバック

高遠るい
・声優さんの結婚・ゴシップ
・ココロコネクト事件で喜多村英梨さんがツイッターアカウントを閉鎖
・エヴァンゲリヲンQ

飯田一史
・ニコ生で押井守が鈴木敏夫から実写版パトレイバーについて追求される
・anan「働く女子のガンダム、恋する女子のマクロス」
・花の詩女ゴティックメード

川崎ヒロユキ
・エヴァンゲリヲンQの同時上映で「巨神兵東京に現る」
・コトブキヤ 「ガンヘッド」のプラモ発売
 
(※ココで発売を知って驚きました!!そして「ガンヘッド」の名が出たとき、座敷席にいた會川昇さんが苦々しい顔に…ww)


質問コーナーでは、「岡田斗司夫の劇場版まどかマギカについての痛すぎる発言について」と「爆れつハンターの『れつ』はなぜひらがななのか?」のふたつが読まれてました。

後者はたびたび語られたはずなので良いとして、前者のほうは問題ですね。
まぁ、もう終わってる人ですけど「映画用の35ミリフィルムを作って」とか「グッズで稼いでいても、そんなに稼げるもんじゃない」ていうのはいくらなんでもひどすぎます(笑)
それより何より、信じちゃう人が案外多いことが驚き…
http://news.nicovideo.jp/watch/nw427346


いや~、今回も非常に楽しめました!
唯一の不満があるとすれば、当日特別メニューにドンペリがなかったことくらいかな(笑)
名著「オタク成金」の話もちょっと聞きたかった気もします。


次回はいよいよオタク大賞本編。今年もいろいろあったようななかったような。

今年頭のイベントをまとめた本が先日出た模様なんでこちらで去年のネタを復習ですね。