2012年7月28日土曜日

渡辺宙明トークライブ Part3 ~Playback 1972~


7月15日に、阿佐ヶ谷ロフトAで行われた「渡辺宙明トークライブ Part3 ~Playback 1972~」に行ってきましたよ。

出演は腹巻猫、早川優、不破了三。そしてもちろん渡辺宙明!(敬称略)

昨年の11月に第一回が行われてからすでに3回目と、なかなかのハイペースで行われております。
前の2回が、宙明先生というある意味伝説の人をお招きしているにもかかわらず、司会がうまい事引き出せずにトークライブとしてはけっこう厳しいデキでした。
今回は友人から「なるべく宙明さんを見ておきたいから行く」といわれ渋々足を運んだのですが、前の2回よりも格段にトークの内容が充実していて面白かったです!行ってよかった(現金)



今回は、宙明さんにとって特に重要な仕事だった1972年の「人造人間キカイダー」「マジンガーZ」と、テーマを2つに絞った事で内容もかなり掘り下げられてましたし、司会の方々も、前回までとは違って濃い話をバンバンぶつけていく事で…

司会:「キカイダーのEDで、トランペットが間違うんですよね~。一回気付くと気になっちゃって」
宙明:「当時、コロムビアはケチでねぇ(笑)間違ってても録り直しなんかしなかったんだよね」
などと、面白い方向に話も転がります。

宙明サウンドを分析、解説するコーナーもあり

当時流行していたブラスロックの導入
ブラスロックの代表的グループ「チェイス」の来日ライブにも足を運んだらしいです。


渡辺貞夫氏がバークリー音楽学校留学後に、自宅サロンを作りバークリーのジャズ理論を共有
「そんな大層なもんじゃない(笑)」とは本人の弁ですが、大学の4年間で学ぶことを3ヶ月だか4ヶ月だかの教室でやったとの事。さすがにそれは無理でしょうね(笑)
とはいえ、本格的ジャズ理論をもとにした作曲を子供番組に導入。という大きなポイントです。
                        

渡辺貞夫氏が持ち帰った音楽理論をもとにした教則本は、40年たった今でも版を重ねているとの事です。スゴイなぁ…

アナログシンセサイザー・ミニモーグ
各種主題歌において効果音的に使われてたりして、当時日本に6台しかなかったアナログシンセサイザーの「ミニモーグ」(当時価格60万円)を自宅から引っぱり出して公開。恐るべき物持ちのよさです。
さすがに一部壊れてたのでわざわざ修理したとか(そしたら違う箱で帰ってきた模様w)

このミニモーグで作られた「プロフェッサー・ギルの笛の音」をイベント中にまた作って、ご本人が弾くという贅沢極まる場面もアリました。

終了後に撮影タイムを設けられるほど人気(笑)だったミニモーグ
業者が実物を持って営業に来た際『冨田(勲)先生も買いましたよ』と言われたので、じゃあ私も…って(笑)」と釣られて購入したとか、ちょっと笑っちゃうエピソードも。

キカイダーからマジンガーZに話題が移ってもイイ話は続きます。
さんざん有名になっている、当初主題歌でOKもらった「Zのテーマ」がボツになって急遽作り直したという話も…
「詩のせいでこうなったんだからしょうがない、曲が悪いわけじゃないから(笑)」
と、ステキ発言も飛び出しますw
現OPについても、「当時はFAXとかないから、電話で詩を聞き取って書いた」とか、場面を思い浮かべると苦笑しちゃいますね。


最後に、情報解禁されたこの秋公開の「宇宙刑事ギャバンTHE MOVIE」
音楽は宙明先生メインで制作されるようです!!
最近作の「東北合神ミライガー」も告知。胸がナマハゲwww

前の2回とはうって変わってすばらしく面白いイベントでした!
第4回も期待したいです。